人はいかにしてアウトローになるのか?
よく、黒塗りの車に乗ってスーツを着たようなコワモテを、ヤクザ、という。十羽一絡げにヤクザというけれど、細かく言うとバッジをもってるのがヤクザで、もっていないのはやくざでは無い。
もしかしたらあなたが借金を返済しかねた時、誰かがドアを叩くかもしれない。あるいは、ぼったくりの店で払いシブって「持ち合わせが無い」と言ったとき、「じゃあ、ウチのお店の人が一緒にコンビニまで行くから」とホステスが言うなり、奥から怖いお兄さんが出てくるかもしれない。
耳はつぶれ、鼻はゆがみ、肩幅が広く、何より目つきが下から睨みつけてくるよう。あちこちにキンキラの悪趣味なセンスを見せているけど、どこか貧乏くさそうな印象がある。それが始末屋だ。
始末屋はきちんと構成員としてどこかの組織に属している訳ではない。でも、もっとも危険だったり面倒だったりする現場に出動して、シノギを削っている。稼いだ金は組織に回り、怪我や恨みは引き受ける。売るものといえば体力と勢いばかりで、将来どころか明日の生活も見えない。そんなみじめな始末屋だったことが、私にはある。
おおよそ始末屋というのは、地元の暴走族の人間や、悪い仲間の紹介で入った見所のある人間、そして最後に、格闘技や武道で食えず、身を持ち崩した人間が多い。
この、最後のタイプを俗にクズレと言う。語源は江戸時代の侠客(今でいうヤクザですな)たちの中に、相撲捕りから身を持ち崩した者が多かったからだそうだ。
このタイプで最も多いのは自衛官。そしてボクサーだ。世界チャンピオンを何人も出している大手ボクシングジムは、大手宝石店と同時に、ソープランドのチェーンでも知られている。男も女も体が資本って事だろうか?
そんな裏社会に精通したジムには、大体「遊び人」のような人間が練習するでもなく出入りしている。そして、将来有望な選手を飲みに誘っては、悪いところに面通しするって訳だ。
チャンピオンのT選手が、昔暴力事件を起こしたのを覚えているだろうか? 会見で彼は「友人が金を貸していた相手が、返さないというので付き合って行った」と言っていた。
この時の彼が、まさに始末屋、「ボクサークズレ」になっていたという訳だ。
では、次回以降、私自身の経歴を描いてみようと思う。
(※2004年1月10日分より転載)
2005年01月17日
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